メガネのササガワ(東京北区十条)です。
その9でレンズの設計と見え心地について書きましたが
球形ではない曲面から出来ているレンズが非球面で青線の面です。
非球面レンズは球面レンズに比べて視界の歪みが少なく
同じ度数でも薄く設計できるますが球面より非球面を作る方が
手間がかかりますので価格はアップします。
では良いレンズ設計で作ったメガネはちゃんとしたメガネなのか?
答えはYesとも言えますしNoとも言えます。
メガネは半製品です。
お店に並んでいるメガネは未完成品です。
メガネ作りの五大要素を思い出してください。
検査・フィッティング・フレーム・レンズ・加工です。
良い設計のレンズを選んだとしても、
他の要素が良くなかったら残念なメガネになってしまうのです。
メガネ作りは料理に似ているかもしれません。
フレームやレンズ選びは、料理でいえば素材選びです。
高価な素材から安価な素材まで色々ありますが、
素材が良くないのに美味しく作るのは至難の業です。
そして検査はレシピ作りのようなものですが、
メガネには決まったレシピがあるわけではなく、
一人一人のその時の好みの味に合わせて作るものです。
メガネの加工は調理、良い素材をより美味しく頂くには調理にも気を配ります。
火加減や素材に合わせた調理法は大事です。
フレームやレンズの相性に合わせた加工法や手間があります。
フィッティングは調理でもあり盛り付けでもあります。
好みの味になるよう調味料や秘伝のタレを使うように
メガネをお顔にフィットさせたり、見た目も素敵になるようバランスをとります。
どんなに良い素材で、レシピ通りに出来上がっても
最後の盛り付けに失敗したら美味しさも逃げてしまいます。
ちょっと長々と書きましたが、レンズ設計やレンズの厚みだけを気にして
他を見逃さないでくださいね。
ではまた・・・店長